韓国に嫁いで10年以上。ほぼ子育てに専念していた私が、40代を迎えて韓国の公共機関に契約社員として就職することになりました。
「外国人」「40代」「主婦ブランクあり」という条件の中での就職活動は、簡単なものではありませんでした。でも、諦めずに一歩ずつ進むことで、私は再び社会とつながることができました。
この記事では、韓国で主婦生活を送ってきた私がどのようにして公共機関への就職を実現したのか、履歴書や面接の体験、日本と韓国の就職活動の違いについてリアルな経験をお伝えします。
韓国で働いて驚いた職場のリアル|日本人主婦が見た人間関係と文化の違い
韓国で主婦10年以上──でも働きたいと思った理由
日本では医療従事者して働いていた私も、結婚とともに韓国へ移住し、出産・子育てと慌ただしい毎日を送ってきました。子育て中は、日本語教師として会社や個人で数時間だけ働く程度でした。
気づけば10年以上が過ぎ、子どもも手が離れはじめた頃、ふと「また働きたい」という思いが湧き上がってきました。
ですが40代、しかも外国人、仕事のブランクも10年以上。自分に何ができるのか全く自信がありませんでした。
40代主婦・外国人としてのハンデ
実際に就職活動を始めてみると、書類審査で落ちることの繰り返しでした。また面接まで漕ぎつけても初めての韓国語での面接は返答もままならず緊張で足が震えていました。
「韓国語は話せても、読み書きや書類作成は難しい」
「子育て中の主婦で、体力も不安」
「韓国での職歴がない」
マイナス点を挙げればキリがありません。何度も「もう無理かもしれない」と思いました。
日本と韓国の就職活動の違いに戸惑う

特に戸惑ったのが、履歴書と面接の形式の違いです。
韓国では、履歴書に自己紹介書(자기소개서)を書く欄があります。自己紹介書(자기소개서)とは、基本的に自分がどこで生まれ、どんな親元でどのように育ってきたかを書くものです。ですが、公共機関の場合は制約があり出身地、親の職業、出身校などを書くことは禁止されています。公平に審査をするためです。
さらに、面接では「なぜここを選んだのか」「韓国で働くことに不安はないか」など、文化的な視点からも多くの質問を受けました。
日本のように「真面目に頑張ります」だけでは通用しないのが韓国です。自分の経験をどう活かすかを具体的に伝える力が必要でした。
どうやって突破したか:準備と心構え
私はまず、自分の強みを洗い出しました。
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日本での医療従事者としての経験(チームワーク・責任感・衛生管理)
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韓国語でのコミュニケーション能力
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子育てを通じて得た柔軟さと持久力
それを韓国語で、伝わるように文章化する練習を重ねました。
また、面接では「外国人としてではなく、即戦力としてどう貢献できるか」に焦点を置いて準備しました。
履歴書の自己紹介書は、韓国人の友人や夫にも見てもらいながら何度も書き直し。韓国語での面接練習も、動画撮影しながら練習を繰り返しました。
応募先を絞った戦略──公共機関への挑戦
私が目をつけたのは公共機関の契約職でした。
一般企業ではなく、役所関連や福祉施設、教育機関などは、安定していて、社会貢献度が高く、また在住者加算、多文化加算により書類審査や面接に可算点がもらえるます。無期限契約職ではなく、まずは経験値を上げるため、競争率が低めのわざと1カ月や3か月単位などの短いものを狙いに定めました。
採用情報は地元の구청(区庁)サイトや福祉館の掲示板などをこまめにチェック。時には電話で問い合わせもしました。고용24(雇用24、民間公共機関の就職情報あり)
初就活で応募したところは書類合格、面接不合格。
2回目書類不合格
3回目書類不合格
4回目書類合格、面接不合格
5回目契約職員決まる
ついに契約社員として就職!
ある日、応募した在住地域の施設から**「面接合格」の連絡**を受けました。
涙が出るほど嬉しかったのを今でも覚えています。
契約社員として働く今は、
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食事補助の仕事
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施設の利用者対応
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簡単な衛生管理や記録業務
などを担当しています。
勤務は平日8時間/日、土日祝休み。子育てと両立できる点も大きな魅力です。1か月毎に有給1日が付きます。公共機関だと基本給に加え交通費と食費が勤務日数分支給されるのも魅力です。
働いてみて実感したこと
実際に働きはじめて感じたのは、「年齢や国籍よりも人柄と姿勢が評価される」ということです。
もちろん、最初は韓国人職員のスピードや表現に戸惑うこともありましたが、「真面目に」「柔軟に」対応していれば信頼は自然と得られます。
また、韓国の公共機関では外国人への理解が深い場所も多く、働きやすい職場も増えている印象です。
最後に:同じように悩む方へ
もし、今「私にはもう無理かも」と思っている方がいたら、私は声を大にして言いたいです。
「遅くないです。ブランクがあっても、主婦でも、外国人でも、きっとチャンスはあります」
最初から完璧を目指さなくて大丈夫です。少しずつ、自分を信じて動いてみてください。
私の体験が、少しでも誰かの背中を押せたら嬉しいです。
📌まとめ
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韓国での就職は準備と情報収集がカギ
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履歴書と面接の工夫でチャンスが広がる
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公共機関は主婦や外国人にもチャンスがある(自分が働きたい分野の資格取得は必須)
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年齢や国籍ではなく「誠実さ」と「意欲」が伝わることが大切
💬コメント・質問大歓迎!
韓国での履歴書の書き方や、面接対策についてのご質問があれば、コメント欄でお気軽にどうぞ。体験をシェアし合える場になれば嬉しいです。