韓国で働いて驚いた職場のリアル|日本人主婦が見た人間関係と文化の違い
韓国で主婦として10年以上生活し、40代になって初めて韓国の公共機関に契約社員として就職しました。
外国人で、しかも主婦として長年家庭に入っていた私にとって、韓国社会での「初めての職場」は予想を超える発見と驚きの連続でした。
この記事では、韓国で働く上で感じた日本との違いや、カルチャーショック、人間関係の難しさなどを、実際の体験をもとにリアルにお伝えします。
韓国在住主婦が40代で公共機関に就職するまで|日本人の履歴書・面接・契約社員への道
戸惑いの連続だった「初出勤の日」
採用が決まって嬉しい気持ちはあったものの、出勤日はなんと翌日。前日の夜に必要な準備物やスケジュールについての連絡がありましたが、一部の情報が抜けていたり曖昧だったりして、正直かなり戸惑いました。
初日は緊張もあり、一睡もできないまま朝を迎え、朝食も喉を通らず、そのまま出勤。しかも、10年ぶりのフルタイム勤務、しかも子どもより先に家を出るのは初めてで、朝の支度にもバタバタ…。
精神的にも体力的にも限界を感じる初日でしたが、勤務先で健康診断があり、勤務時間が短縮されたことが、唯一の救いでした。
日本との違い①:準備と段取りの曖昧さ
日本では、入社前に細かくオリエンテーションがあり、マニュアルや事前説明がしっかりしていることが多いですが、韓国ではある程度現場で覚える・慣れるのが前提という印象を受けました。
「明日から勤務だけど、実際何時にどこに行けばいいの?」「何を持っていけばいいの?」という不安が残る中でのスタートは、外国人にとっては特にハードルが高く感じられます。
日本との違い②:人間関係の距離感と雰囲気
初出勤では、職員の方々に「日本人の○○です。名前が難しいので○○と呼んでください」とニックネームで自己紹介をしました。
しかしその後、同僚たちの関係性がとてもギスギスしていることに気づきました。表面上は普通に見えても、誰かが席を外すとすぐに悪口が始まり、それが一人だけではなく、全体に広がっている空気に驚きました。また、言い争いの直接対決の場面も何度も見ました。
日本では、たとえ不満があっても表立って悪口を言うことは少ない印象がありますが、韓国では感情をストレートに表現する場面が多く、戸惑いを感じました。
それでも私が前向きに働けた理由
それでも私は、落ち込んだり辞めたいとは思いませんでした。
むしろ、「韓国で自分の力で就職できた」「働ける場所がある」という感謝の気持ちが大きく、多少の嫌味や視線は“修行”だと思うようにしていました。
時には、少しのミスで睨まれたり、「そんなミスをするなんて気をつけてない証拠」ときつい言葉を投げかけられることもありましたが、それさえも「自分を成長させるための試練」だと思えば、受け止め方が変わりました。
面談で気づいた、離職率の高さの理由
勤務開始後まもなく、管理者との面談がありました。
「仕事は大丈夫?人間関係は問題ない?」と何度も確認され、どうしてそんなに心配されるのか不思議に思っていると、「実は、あなたの前任者は1カ月も経たずに辞めた」と知らされました。
さらに、「契約満了まで働いた人はほとんどいない」という事実も。
私は、普段の同僚の態度から、原因となりうる人物に心当たりがあったものの、面談では「人間関係も仕事も特に問題ありません。働けることが嬉しいです」と笑顔で伝えました。
面接時に何度も聞かれた「人間関係、大丈夫ですか?」
今振り返ると、面接の際にやたらと「人間関係で辞めたくなったらどうしますか?」「人とぶつかったときはどう対応しますか?」と何度も繰り返し聞かれたのは、この職場の背景を物語っていたのだと思います。
しかし、私は外国人という立場を逆手に取り、ある程度距離を保つことでトラブルを避けられるのではないかと考え、実際そう意識して行動してきました。
韓国で働いて感じた「リアル」
韓国の職場文化は、厳しい上下関係や感情の起伏の激しさがある反面、仕事を覚えれば評価されやすく、外国人に対する柔軟さも感じられました。
嫌味や無視に落ち込むこともありますが、それ以上に「働ける喜び」「人と関わる楽しさ」「子育て以外の社会的な役割を持てる充実感」が今の私を支えています。
まとめ|外国人主婦が韓国で働くということ
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準備不足や曖昧な説明に戸惑いながらも、初出勤を無事乗り越えた
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日本と韓国の人間関係の在り方に違いを感じたが、外国人であることがむしろ緩衝材になる場面も
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嫌味や批判にも負けず、自分の気持ちの持ちようで乗り切れる
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「働けることへの感謝」があれば、どんな環境でも前向きになれる
最後に
もし今、韓国での就職に不安を感じている方がいたら、私はこう伝えたいです。
「大丈夫、完璧じゃなくても、挑戦する価値はあります。」
困ったことや悩みがあっても、どこかに共感してくれる人がきっといます。私の体験が、その一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しいです。
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